自毛で作成するウィッグの髪の色について
お客様からお預かりした「地毛]は、製品にするときに、表面のキューティクルを少し溶かして、表面を滑らかにして、キューティクルの代わりになるコーティング処理を施します。
なぜ?わざわざそんなことをしなくてはいけないのか?そのままの状態で使えないのか?
何もしない自然の状態の髪には、うろこ状のキューティクルが、根元から毛先に向けて、下向きに重なって生えています。
そのままの状態で、ベースネットに編み込みすると、さかさまの方向のキューティクルが半分量入ることになり、いわゆる逆毛の状態に半分の髪がなっているのです。そうすると、とにかくブラシも通らないくらい、ぐちゃぐちゃに絡みつきます。つまりかつらとして使えないのです。
このかつら用の髪にする処理は、表面のキューティクルと一緒にヘアカラーは若干落とされてしまうため、ほとんどの場合、1~4トーン明るい毛色になってしまいます。
ヘアカラーを施していない髪も、キューティクルを少しはがすので、黒髪が1トーンくらい明るくなってしまいます。
髪が太いと、あまり変化がない人もいます。
お子様の髪等、もともと細い髪の場合は、傷んでいないバージン毛でも、光が透けやすくなるので、明るくなります。
ダメージを受けているレベルで、髪の色が変化するようです。
髪のダメージはいろいろな条件で蓄積されます。
1:ヘアカラー
2:パーマ
3:普段のお手入れ方法:シャンプーの流し具合 ドライヤーヘアアイロンの使用時間や温度 ブラッシングの方法など、ダメージにはいろいろな要因があります。
つまり・・・・・
お客様が、どんな薬剤で染めているか?何回今まで染めてきたのか?何回パーマをしてきたのか?どんなヘアケア生活をしているのか?私たちにはわかりませんので。預かった髪の色と、かつらになった時の髪の色がどのくらい変化するかは、やってみないと分かりません。
色が変化しやすい人の髪とは?
経験的に言えるのは、ハイダメージの人。白髪染めを何度も行った髪。ストレートパーマや縮毛矯正をした髪。パーマやヘアカラーをくりかえした髪。ドライヤーやアイロンで痛んだ髪・細い髪・黒く染めた髪・ヘアマニュキアを施した髪・は明るくなりやすいです。
反対にあまり色の変化がない髪は、太い髪。ダメージが少ない健康毛。ハイトーンにブリーチした髪(これ以上明るい色にはならないから)ということが言えるようです。
なので、出来上がった自毛で作るウィッグやヘアピースは、明るくなった場合、現在の自毛の色にヘアカラーを施して、合わせます。
それでも、他人の髪で作ったかつらより、髪質が同じ自分の髪で作ったウィッグ・ヘアピースの方が、絶対的になじみます。
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