ウィッグの修理のメニューに増毛というものがあります。
増毛修理とは、ウィッグが古くなってくると、ネットに結んでいる髪の毛が、少しずつ抜けてしまうので、全体的もしくは、部分的に毛量が減ってしまうのです。しだいに最初に決めたヘアタイルをキープできなくなってくる状態になった場合、抜けた部分に髪の毛を新たに植えて毛量を元に戻すものです。
増毛で10㎝髪を長くしたいんです。ヘアスタイルを変えたくて!←これはできません。
女性のお客様で良くあるご要望です。「手のひらサイズのヘアピースを使っています。これに増毛して欲しいんです。長い髪を植えてもらって、今のスタイルより10センチほどロングのヘアスタイルにしたいんです。」
もっと詳しく状況を聞くと、ウィッグの髪が抜けているわけではないらしいです。とすれば、現在90%毛量とか100%毛量でネットに髪が植えられています。購入時に髪をカットして自毛に合うように整えています。ヘアピースの髪の長さは、長いところで10㎝短い髪は2~3㎝。
そこに20㎝~25㎝の髪を植えたとすると、その増毛量は約全体毛量に比べて10%~20%くらい。パラパラと長い髪が植えられることになります。ネットには新しい髪を植える隙間が必要です。すでに結構しっかり植えてあるところのネットの隙間に髪をさらに足す(植える)のです。なので増毛には限界があります。最初の毛量と足すと120%。根元のネットはびっちり髪の毛で埋まります。これ以上は無理なんです。
そのまま下にブラシでとかしてみましょう。すると、頭頂部が120%くらいの密で植えられ、ぼわ~っと浮き上がります。が、古い髪の一番長い部分から先は、ショボショボの長い髪が目立ちます。
お客様が希望したスタイルからは程遠いものに仕上がります。これでもいいのであれば、増毛を引き受けしますが、希望したラインが仕上がらなくても、クレームを言わないで下さい。
ですが・・・救いの手はあります。それは、レジューブ増毛(人工毛の増毛)
修理の増毛では、ネットに人毛を足すことですが、これだと増毛できる量が決まっているので、上記のようになってしまいます。なので、奥の手として、人工毛をウィッグの髪の根元に結ぶんです。これも「増毛」と呼んでいます。これは、工場に送って行う修理ではなく、福岡サロンで美容師が行う施術です。「レジューブ増毛」と言います。
4本6本8本ずつ1本の髪(かつらの人毛)に結んで増やします。1シートで200本から400本で9900円(税込み)。黒髪カラー毛白髪の人工毛が選べます。少しだけふんわりさせたい。白髪を少し増やしたい。一部にカラー毛を入れておしゃれにしたい。こういう人に合います。
人毛かつら・ヘアピースに人工毛を増毛するメリットとデメリット
メリット・・・髪を簡単に増やせる。白髪やカラー毛を少し増やすなどには適している。外国の工場に出して行う本格的な増毛に比べて、国内の店舗(福岡)で行うので早く修理ができる。納期が早い。
デメリット・・・人毛の髪の根元に結び付けるから、根元に黒い(白い)結び玉が見えることがある。たくさん入れると、人工毛の独特な艶が出て、不自然になる。半年以上毎日使うと、人工毛のみちじれてくる。元へは戻せない。ネットに増毛するのではないので、ブラッシングやシャンプー時に増毛した人工毛が束で抜ける。髪の長さを伸ばすことはできない。理由は上記の記事参照。
レジューブ増毛でもおススメできないパターン
ただしヘアスタイルをキープできるほどの量となれば、10シート程度~が必要かと思われます。下に出てくる自毛の量も関係しますので、少ない人であれば、もっと必要かもしれません。費用は約10万円~20万円となるでしょう。これだともっと増やしてと言われればもっと増やすことができますが、そうなるともう新しいウィッグを新調したほうが絶対的にいいです。
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