最近抜け毛が気になる。
夏の終わりころから秋にお客様から、よく聞く話です。
「なんかシャンプーやドライヤーの時に最近脱毛の量が増えているような気がするの・・・心配で」普通、健康な人でも1日50~100本は抜けます。これはあまり気にしないでよい量です。なんせ10万本も人間の髪はあるんです。
問題は、枕や洋服の肩にもよく抜け毛が落ちている。部屋の隅々に抜け毛が散らかっているのが目につくようになった。ブラッシングのたびに20本くらい抜けてしまう。という人です。
自覚症状がある人、例えば、最近髪に腰がなくなってきた、朝セットしても昼過ぎには鏡を見ると頭頂部のボリュームがなくなってペタンコスタイルになっている。分け目が目立つようになってきた。癖が強くなって、スタイルが決まらない。家族や友人が薄毛を指摘するようになった。
秋は抜け毛の季節?
お電話の無料相談で、よく話題になります。経験的に確かに9月10月はなんだか他の季節に比べると抜け毛が多いと思う方が多いようです。
1:夏に冷たいものをたくさん飲食した覚えのある方。
冷房の良く効いた部屋でずっと過ごしてきた方など、胃腸が少し弱っているかもしれません。腸から吸収される食べ物で髪の毛が作られているのですから、暑い夏に冷たい水やお茶ビールでお腹を冷やしすぎて弱りきった秋に抜け毛が増えるともいわれています。
だから夏の終わりころから初秋によく体調くずしがち、ちょっと風邪っぽい。ここ一ヶ月くらいぐずぐず良くない。という症状も同時に起こりがち。
2:そもそも人間も動物の一種で動物が夏毛から冬毛に抜け替わる季節
なので人間の体毛も同じように抜け変わろうとする生理的要因があるとも言われています。夏の皮脂汚れや紫外線によるダメージももちろん原因として大です。髪の毛の危機が、季節的に限界に来る頃が秋ごろになるのです。
3:髪の発育には、女性ホルモンが関係していると言われています。
汗だらだらの夏の季節から急に朝晩涼しくなって気温差があると、ホルモンバランスが乱れやすい季節になっているため抜け毛が多くなってしまうとのことです。
4:運動不足や喫煙も抜け毛に関係しています。
夏暑くて外歩きをあまりしなかった人、運動不足も、血行不良となり、酸素が髪の毛の根元に運ばれる量も少なくなっています。もちろん栄養も根元に十分にはいきわたってないかもしれません。人間の生命維持に大事な脳や内臓には、優先的に酸素も栄養も運ばれますが、なくても生きることに大して関係ない髪の毛は、後回しになってしまいます。血行不良の原因には喫煙も同じ理由で髪に良くないのです。喫煙者は、血管がきゅーっと細くなって血行不良となりますので、髪が細くて少ない人が多いです。
5:早寝をしよう。寝不足は抜け毛の原因になる。
寝る時間が遅い人、特に寝る間際にスマホやTVで強い刺激を受けている人で、気が付いたらここ1年でずいぶん髪が痩せたように見える。癖が強くなってうねりが気になる。頭頂部のふんわり感がなくなってきた。という人が多いのです。
頭髪は、主に夜22時~2時に成長するのです。そのため、この時間帯に睡眠をとっていないと、血行悪化を招き、頭髪の成長を妨げる原因となります。
ですので、できるだけ24時前には布団に入るように心がけましょう。
脱毛症の原因の一つである「ストレス」の解消が困難になります。特に深夜24時以降に起きていることは、交感神経の異常緊張を招き、抜け毛の増加につながります。
このため頭髪の成長のためには、早寝でたっぷり睡眠をとり、体調を整えることが大切です。
かつら屋さんですが、だからこそ年中髪のお悩みと向き合っている私は多分、髪を大事にしなきゃいけないと普通の方より一層気を使っています。なので、専門性を高めるため、理美容師さんが受けるプロの髪専門の仕事をしている人が受ける「ヘアケアマイスター」を受験して合格しました。
ヘアケアマイスターで学んだ髪に良いこと!
健康な髪を育てるのに大事なことを列挙します。抜け毛が気になる人は、心がけて生活しましょう。
1:髪の毛の材料であるアミノ酸やミネラルを補給することが重要
髪の約95%はタンパク質で出来ていて、ビタミンやミネラルが成長をサポートしています。 新しく健康な髪を作るにはタンパク質の元であるアミノ酸が重要であり、髪を育てるにはミネラルの中でも亜鉛が重要な栄養素となります。
アミノ酸は、魚や肉、卵、大豆などしっかり食べましょう。
亜鉛が多い食べ物は、牡蠣、あわび、たらばがに、するめ、豚レバー、牛肉、卵、チーズ、高野豆腐、納豆、えんどう豆、切干大根、アーモンド、落花生などです。
ヘアケアマイスターで学んだことではありませんが・・・多数のお客様の話で、「グルテンフリーや砂糖抜き」の生活も免疫疾患を改善して、抜け毛を減らして発毛に関連がありそうな気がします。これは、自分がやったことがないので自信をもって言えるわけではないですが・・・
2:頭皮の環境を改善することが重要です。
夏の皮脂汚れや紫外線によるダメージが原因となっている秋の抜け毛には、頭皮環境を良くしないといけません。シャンプーを適切に行うと、汚れを落とすだけでなく血行促進にも繋がりますので、健康な頭皮を取り戻すことができます。
3:シャンプー剤も気を使いましょう。
購入時に裏側の小さい文字で書いてある原材料を見てください。たくさん書いてあるものは基本おススメできません。できるだけ洗うことにシンプルに徹している商品を探しましょう。
シャンプーの原材料の欄に、●●ポリマーや●●コンと書いてあるものは長く使うと頭皮に良くないです。要するに石油系の材料でできている商品です。
シャンプーを見た目で判断するとしたら、おおざっぱに言うと、できれば透明なシャンプーがいいです。白濁しているシャンプーは髪の毛に良さげですが、頭皮には良くないです。
頭皮におススメは無添加の石鹸シャンプーと酸性リンスです。なかなかドラッグストアやスーパーに売ってないので、ネットでの購入もいいですね。ちなみに私が使っている商品名は、「シャボン玉石鹸の無添加シャンプー(石鹸シャンプー)とリンス」です。
爪と同じで髪の根元が髪の毛の健康をつかさどっています。毛穴の汚れをさっぱり洗い流し、シャワーで流した後、頭皮がキュツキュツと音がするくらいのが良いのです。髪はその時点でキシキシするくらいでちょうどいいのです。指どおりが悪くて当たり前です。古い油分を洗いながしたのですから。
シャンプー剤は残らないようにしっかり洗い流すようにしましょう。シャンプー剤が残っていると頭皮に良くないです。
シャンプーした直後なのに指どおりがいいシャンプーは、指通りがいいようにするためにコーティング剤が多く含まれたシャンプーということになります。そのコーティング剤が頭皮にべったりくっついています。汚れを落とすためのシャンプーなのに頭皮にわざわざ油分の汚れをつけているようなものです。こういうシャンプーは使うのはやめておきましょう。毛穴をさっぱりきれいにしておくことが何より元気な髪を育てることになります。
で、そのあと、酸性リンスでシャンプーでアルカリ化した髪や頭皮を酸性に戻しましょう。アルカリ性の石鹸成分はキューティクルをバッと開かせます。酸性リンスをすると開いたキューティクルがきゅーっと閉まるので、髪が滑らかになります。
この時に、毛染めやパーマやアイロンやドライヤーで髪が痛んでいると、物理的に表面がガサガサした状態なので、酸性リンスでは指どおりが良くない人も多くいます。
そういう人は、ここで初めてトリートメント剤でコーティングをするのです。滑らかになります。ただし、気を付けることが1つあります。頭皮にはトリートメント剤をつけないようにすることが肝心です。頭皮から6~8センチくらいは数時間で、自分の毛穴から出てくる天然の最高のトリートメント剤が下りてきてコーティングしてくれますから、頭皮から5㎝以降に離した状態の髪にトリートメント剤をつけてください。量は指1節分500円玉くらいでロングの人でも十分。ショートヘアの人なら、チューブから1㎝程度、1円玉程度の少量で結構。手の指の上で伸ばして髪の毛だけに手櫛を通すようにして伸ばしてください。残ったトリートメント剤を毛先の痛んだところにすりこみます。その後、シャワーで頭頂部からお湯を流して洗い流します。シャワーで流すときに、髪が抜けやすい頭頂部の頭皮にトリートメント剤が付かないように工夫しましょう。
4:適度な運動で、血行促進と生活のリズムを整えて女性ホルモン(男性も)の乱れを整えましょう。
是非適度な運動を行いましょう。散歩などでも血行促進にかなり有効ですので、できるだけ毎日30分程度軽い運動を継続しましょう。通勤や買い物でも歩くだけでいいのです。お風呂もシャワーで済まさずに湯舟に使って血行促進を毎晩行いましょう。
それから、睡眠時間と食事時間を規則的にして、生活のリズムを整えて女性ホルモン量の乱れを整えましょう。