薄毛にまつわるウワサのホントと嘘

ウワサ：1

これについては、ブログで何度も書いていますが、毛穴に悪いというより、髪の毛表面のキューティクルに良くないのです。毎日シャンプーのたびに髪の表面に繰り返しシリコンが薄く階層になって積もっていくと、次第に厚くなり、最後にびりッとはがれていくときにキューティクルも一緒にはがしてしまうのです。

シリコンが毛穴に詰まるというのは物理的にないと思われます。毛穴は脂が出てくる場所です。シリコンは脂に弱いので毛穴にとどまることはできないでしょう。しかし、問題は、別のところにあります。頭皮をさっぱり何もついていない状態にするためのシャンプーなのに、シリコンでわざわざ頭皮を汚す必要はないのです。

ウワサ：２

答え：

髪の指通りを滑らかにしたりヘアスタイルを整えたりするブラッシングですが、それが髪そのものに何らかのダメージを及ぼすことはありません。ただ脱毛という観点でいうと、がさがさと力を入れ雑にブラッシングをして髪を引っ張ってしまうことで「牽引性（けんいんせい）脱毛症」を招く危険性があります。毛先からすこしずづ上に上に優しくブラッシングしましょう。頭皮に負担をかけないように丁寧でやさしいブラッシングを心がけましょう。無理に引っ張ると脱毛はもちろん、切れ毛や枝毛になり、髪の艶もなくしてしまいます。

ウワサ：３

答え：

実は頭皮にもカビが生えることもあるとはいえ、肉眼では見えません。食品などに生える青かびなんかとは違うのです。
頭皮の炎症、赤みやフケが出るなどの症状が出て医療機関を受診し、顕微鏡で見たらカビがはえていた……というケースがほとんどです。
洗髪後、髪を生乾きのまま放置しているとカビが繁殖しやすい環境になりがちですが、基本的には清潔さを保っていれば発生することは滅多にありません。

ウワサ：４

答え：

頭皮マッサージに関していえば、その行為自体はOKです。発毛効果に賛否ありましたが、毛根にとって大切な血行促進につながることから、近年では多数のお医者様が良いと言っています。ちゃんとしたエビデンスもあるそうです。しかし、強い摩擦を与えてしまうと頭皮へ負担をかけてしまうので、かなり注意が必要です。

それからブラシでトントンと頭皮を叩くという方法。こちらの効果についてはどちらでもないと言えます。強く叩いたり頻繁にやり過ぎたりするのは、毛根にダメージを与え、発毛を阻害してしまう恐れがあるので逆効果なのです。やさしく叩くのであれば、適度な刺激が頭皮の血行を促進し、マッサージと同じく発毛効果につながります。ブラシなど先の細いものでは刺激が強すぎるので、道具を使わず指の腹などでやさしくトントンしましょう。さらにブラシなどの道具を毎回洗浄していないと、雑菌で良くない状態にしてしまうことも多いにあります。手指なら簡単に清潔にできるので、お風呂上りなど手指も頭も清潔な状態で行うのが肝心です。

ウワサ：５

答え：

「髪にいい」といわれるミネラルが豊富に含まれている昆布やわかめなどの海藻。しかしミネラルが直接髪や毛根に働きかけるということはありません。また、髪が生成される上で大切な成分なのは確かですが、他にもたんぱく質やビタミンなども必要であり、海藻の成分は、必要な成分のうちのひとつに過ぎないのです。

健康的な髪がつくられるために大切なのは、毛根に十分な栄養分が行き届くこと。つまりミネラル以外の栄養素もバランスよく摂取することが、健康的な毛髪をはぐくむのです。

また、髪はその80〜90％が「ケラチン」と呼ばれるたんぱく質です。また16種類のミネラルのうち、たんぱく質の合成や新しい細胞の生成に深く関わるのが亜鉛です。なので不足しがちなミネラルの亜鉛は気にして食べるようにしたほうがいいということです。