人工毛のウィッグの「静電気」は乾燥しがちな冬に多く発生します。
乾燥した室内で、人工毛のかつらが静電気でブワーッと広がって変なんです。他社で半年前に購入したばかりなのに本当に困ってます。とお電話がありました。
そうなんです。人工毛は化学繊維です。なので水分が含まれないのです。したがって、どうしても乾燥の時期は、静電気で広がってしまうのです。
広がらないようにするには、人工毛にヘアワックスなどのしっかりした油分で固めるしかないです。まあそうすると、人によってはなんだか、キメキメのスタイルになりがちで、そういう感じが嫌いという人には、ワックスは使えません。さらにワックスをつけると、どうしても空気中のちりごみを吸着しますから、早めに汚れます。2日で1回程度でかつらのシャンプーのタイミングが増えます。面倒と言えば面倒です。
ちなみに固めるタイプのヘアスプレーは、人工毛には使わないでください。次にシャンプーをすると、水分がスプレーの中の固まる成分に反応して白く塊になってがちがちになり、カスのようになって髪に残ります。(フレーキング現象)シャンプーでも簡単には取れにくいです。人毛も同じことが起こりますが、人工毛ほどではありませんが使わないほうが良いです。
普通、ウィッグは本当の自毛のように根元からの汗や油分で汚れませんから、シャンプーは10日から週1回程度でいいはずです。
人工毛のウィッグは、シャンプーをする回数が多いと、ドライヤーやブラッシングやタオルなどの摩擦に弱いので(静電気が起こり、人工毛がちりじりになってくる現象)、見る見る間に痛んでいきます。そういう理由で人工毛のウィッグの寿命は人毛のウィッグに比べてかなり短いのです。
人毛のウィッグは静電気を帯びにくいです。
だったら、ちゃんと水分を自然に保ってくれる、人毛100%のウィッグを使っていただけるとブワーッと広がる心配がなくなります。サラサラ自然な(人毛ですから)髪がやっぱり一番素敵です。
最初にお電話で他社の人工毛ウィッグで困っていますと言われたお客様は、もちろん人毛のウィッグをナチュラル(株)で購入していただけました。
ナチュラル(株)のお客様のウィッグは95%のお客様が人毛を選んでいただいています。どうしても人工毛のウィッグがいいというお客様以外は、フルオーダー・医療用・ヘアピースを人毛100%で作成することをおススメしています。
人毛でも静電気が気になる人は、水分を保てるように、シャンプーの後に、トリートメントをしっかり行いましょう。もしくは、朝ウィッグを被るときに、市販の寝癖直しのミストを全体的にふんわりかけて、軽くブラッシングで整えるとまず静電気は起きないです。